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人工授精と体外受精にはどのような違いがあるのかわからない方もいるのではないでしょうか。ここでは、この2つの治療法にはどのような違いがあるのか詳しく解説しています。不妊治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
排卵に合わせて、処理した精子を子宮内に注入する治療法を指します。なるべく多くの活気ある精子を子宮へ運ぶため、排卵日から予測可能な妊娠の可能性の高いとされる日に、洗浄と濃縮を行った精子を子宮内へ直接注入する方法のことです。
精子を子宮内へ注入後は、自然妊娠と同じプロセスで妊娠を目指せるとされています。妊娠率は10%ほど(※)であり、タイミング法と比較すると高いのが特徴です。
排卵に合わせて行う方法のため、タイミング法の延長にある、自然妊娠に近い治療法です。女性の身体への負担が比較的少ないのも特徴であり、麻酔が不要で痛みも少ないため、精神的な負担を軽減できる方法だと言われています。
対象となる方は以下をご覧ください。
排卵あたりまで育った卵子を体外に取り出してから、精子と接触させ、受精・分割した卵子を子宮内へ戻す治療法を指します。妊娠率はおよそ40%程度(※)であり、ほかの治療法よりも高いのが特徴です。また、女性に卵管性不妊・排卵障害・免疫性不妊といった不妊につながる因子が見られたとしても、妊娠する可能性があるとされています。
しかし、この治療法は、排卵誘発によるお腹の張りや体重増加が見られやすく、痛みや出血などの症状を伴うリスクもあります。
対象となる方については、以下をご覧ください。
人工授精と体外受精は、どのような違いがあるのか以下の比較表をご覧ください。
| 項目 | 人工授精 | 体外受精 |
|---|---|---|
| 治療方法 | 精子を子宮内に直接注入 | 採卵・体外受精・胚移植 |
| 費用相場 | 1〜3万円/回 | 30〜60万円/回(保険適用可能) |
| 身体負担 | 小さい | 大きい(採卵・排卵誘発薬使用含む) |
| 適応ケース | 軽度不妊 | 中~重度不妊 |
| 妊娠率 | 約5〜10%/回 | 約30%/回(年齢により変動) |
どちらの治療法がよいか決める場合、年齢や不妊の原因、希望するスピードによって異なります。軽度の不妊症の場合は、まず人工授精を行い、あまり効果がないなら体外受精へステップアップします。具体的には、人工授精を3〜5回行っても妊娠が成立しないケース(※)で体外受精へステップアップするのが一般的です。
また、女性の年齢が高く、タイミング法や人工授精といった治療法で妊娠する確率が低いと判断された場合でも、体外受精を勧められるケースもあると言われています。
治療による身体的負担や経済的な負担を考慮し、医師と相談のうえ段階的に進めるのが望ましいです。
人工授精=試験管ベビーというイメージを持っている方もいるようですが、そうではありません。⼈⼯授精は、専⽤チューブを用いて、精⼦を⼦宮内へ直接注⼊して妊娠へ導く治療法であり、体内で自然に受精が起こる過程でもあるとされています。
一方、体外受精は体外で受精させるものを身体へ戻す治療法です。また、最近では、体外受精は最後の手段という考えも変わりつつあります。年齢や症状に応じて、より早期に体外受精を取り入れるケースも増加しているのが特徴です。
A:最も大きな違いは、受精が体内で起こるか、体外で行われるかです。人工授精は、精子を子宮内に注入したあと、体内で自然に受精・着床を目指します。一方、体外受精は卵子を体外に取り出し、受精・培養した胚を子宮に戻す治療法です。
A:一般的に、人工授精の妊娠率は1回あたり約5〜10%とされており、体外受精は1回あたり約30%前後(年齢により変動)と高い傾向があります。ただし、どちらも年齢や不妊原因によって結果は大きく左右されます。
A:身体的な負担は、体外受精のほうが大きいとされています。人工授精は麻酔や手術を伴わず、短時間で終わる処置ですが、体外受精では排卵誘発や採卵などが必要になり、痛みや体調変化が起こることがあります。
A:目安として、人工授精を3〜5回行っても妊娠に至らない場合に、体外受精へのステップアップを検討するケースが多いです。また、女性の年齢が高い場合や、不妊原因によって人工授精の効果が期待しにくい場合は、早めに体外受精が勧められることもあります。
A:年齢、不妊の原因、妊娠までにかけられる時間、身体的・経済的な負担をどこまで許容できるかによって適した治療法は異なります。軽度不妊の場合は人工授精から始め、状況に応じて体外受精へ進むのが一般的ですが、最適な選択は個々で異なるため、医師と相談しながら決めることが大切です。
人工授精は、排卵に合わせて、処理した精子を子宮内に注入する治療法であるのに対し、体外受精は排卵あたりまで育った卵子を体外に取り出してから、精子と接触させ、受精・分割した卵子を子宮内へ戻す治療法です。
体外受精は、最後の手段という考えも変わりつつあり、最近では、年齢や症状に応じて、より早期に体外受精を取り入れるケースも増加しています。どちらの治療法を選べばいいのか迷う場合、治療による身体的負担や経済的な負担を考慮し、医師と相談のうえ段階的に進めるようにしましょう。
当サイトでは、不妊治療の基礎知識や、京都市の不妊治療に対応している病院一覧なども解説しているので、ぜひ参考にしてください。
不妊治療や生殖補助医療に関する高度な専門知識と技術を持つ「日本生殖医学会認定生殖医療専門医」が常勤で在籍しているクリニック・病院の中から、治療の目的別に優れた病院・クリニック3院をご紹介します(2025年3月調査時点)。
2001年からの不妊治療による累計妊娠数は3万人以上(2025年4月調査時点)※1。チーム医療による総合力で、35歳未満の方の体外受精(融解胚移植)による妊娠率は53.4%※2(2024年度実績)と全国平均の48.6%※3よりも高い実績です。
不妊治療に取り組む患者の妊娠しやすい身体作りをサポートするため、専門薬剤師(ウィメンズ漢方)によるオンライン漢方相談を実施。医師によるタイミング療法の指導などと合わせることで、できるだけ自然に近い治療で子どもを授かることができるよう尽力しています。
男性不妊に特化した日本生殖医学会認定生殖医療専門医が在籍する泌尿器科クリニック。男性不妊治療である精索静脈瘤に対する顕微鏡下手術、無精子症に対する顕微鏡下精巣精子回収術(micro-TESE)などの日帰り手術も可能で、忙しい方でもスケジュールの調整がしやすくなっています。
※1参照元:足立病院「数字でわかる足立病院」https://www.adachi-hospital.com/numbers/
※2参照元:足立病院「体外受精(凍結融解胚移植)による35歳未満の妊娠率(2024年度実績)」https://www.adachi-hospital.com/infertility/achievements/
※3参照元:日本産婦人科学会「ART臨床実施成績データ2022(PDF)」https://www.jsog.or.jp/activity/art/2022_JSOG-ART.pdf