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「不妊治療」と聞くと病院での治療ばかりに目が行きがちですが、実は日々の生活習慣が妊娠力(妊孕性)に大きな影響を与えていることをご存知でしょうか。
食事、睡眠、運動といった毎日の積み重ねが、卵子や精子の質、ホルモンバランス、そして子宮環境を整える土台となります。この記事では、今日から夫婦で取り組める「妊娠しやすい体を作るための生活習慣」と、逆に避けるべきNG行動について詳しく解説します。特別なことではなく、少しの意識の変化が未来の赤ちゃんへの第一歩となります。
人間の体は、食べたもの、睡眠によって分泌されるホルモン、運動による血流で維持されています。これらが乱れると、「自律神経の乱れ」や「ホルモンバランスの崩れ」、「冷え」を引き起こし、生殖機能にも悪影響を及ぼします。
特に不妊の原因となる「卵子の老化」や「精子の質の低下」は、体内の「酸化ストレス(体のサビ)」が大きく関係しています。抗酸化作用のある食事や、ストレスを溜めない生活は、この酸化を防ぎ、妊娠の確率を高めるために非常に重要です。
「何を食べるか」は妊活の基本です。特定の食材だけを大量に摂るのではなく、バランスの良い食事が基本となりますが、特に意識したい栄養素があります。
糖質の摂りすぎや空腹時のドカ食いは、血糖値を急上昇させ「糖化」を招きます。糖化は卵巣機能の低下につながる可能性があるため、「野菜から先に食べる(ベジファースト)」や、よく噛んで食べることを心がけましょう。
運動不足は血行不良(冷え)の原因となり、卵巣や精巣への栄養供給を滞らせます。また、体重管理も非常に重要です。
適正体重の指標であるBMI(体重kg÷身長m÷身長m)が「18.5〜25」の範囲内であることが理想とされています。
激しいスポーツである必要はありません。ウォーキングやヨガ、ストレッチなど、下半身の血流を促す運動を習慣にしましょう。骨盤内の血流が良くなることで、子宮や卵巣の働きが活性化します。
睡眠不足や過度なストレスは、自律神経を乱し、生殖ホルモンの分泌を妨げます。
睡眠中には、細胞の修復を行う成長ホルモンや、卵子の質に関わるメラトニンが分泌されます。特に日付が変わる前に就寝し、7時間程度の睡眠を確保することが推奨されます。朝、太陽の光を浴びることで体内時計が整い、夜の良質な睡眠につながります。
強いストレスを感じると、血管が収縮し血流が悪くなります。また、ストレスホルモンが増えると、妊娠に必要なホルモンの分泌が抑制されてしまいます。趣味の時間を持つ、ゆっくり入浴するなど、自分なりのリラックス方法を見つけることも大切な妊活です。
良い習慣を取り入れると同時に、妊娠を遠ざけてしまう習慣を断つことも大切です。
タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、卵巣や子宮への血流を阻害します。喫煙女性は閉経が早まるというデータもあり、男性の喫煙は精子のDNA損傷や運動率低下の直接的な原因となります。妊活を機に、夫婦で禁煙に取り組みましょう。
「冷えは万病の元」と言われますが、不妊にとっても大敵です。特に女性は、夏場でもクーラーの風に直接当たらない工夫や、常温の飲み物を選ぶなどの「温活」を意識しましょう。逆に男性は、長時間のサウナや膝上でのPC作業など「睾丸を温めすぎる」行為は避けるべきです。
適量であればリラックス効果がありますが、飲み過ぎは禁物です。特にアルコールの過剰摂取は、精子の質や排卵機能に影響を与える可能性があります。コーヒーなら1日1〜2杯程度にするか、カフェインレスのものを選ぶと安心です。
ご自身の今の生活を振り返ってみましょう。当てはまる項目が多いほど、改善の余地があります。
生活習慣の改善は、今日始めて明日すぐに結果が出るものではありません。しかし、体質は3ヶ月〜半年かけて徐々に変わっていきます。不妊治療を行う場合でも、ベースとなる体が整っていれば、治療の効果も出やすくなります。
大切なのは、「一人で頑張りすぎないこと」です。食事も運動も、ご夫婦で楽しみながら取り組むことで、ストレスなく継続することができます。まずはできることから一つずつ、見直してみましょう。
食生活や睡眠などの生活習慣を整えることは、妊娠への近道です。しかし、年齢や体質によっては、医療によるサポートを併用することで、よりスムーズに赤ちゃんを授かれる可能性が高まります。
など、お二人の考え方やライフスタイルに合ったクリニックを選ぶことが大切です。
当サイトでは、それぞれの目的に強みを持つクリニックを厳選してご紹介しています。生活習慣の改善と並行して、信頼できる医療機関を探す際の手がかりとしてご活用ください。
不妊治療や生殖補助医療に関する高度な専門知識と技術を持つ「日本生殖医学会認定生殖医療専門医」が常勤で在籍しているクリニック・病院の中から、治療の目的別に優れた病院・クリニック3院をご紹介します(2025年3月調査時点)。
2001年からの不妊治療による累計妊娠数は3万人以上(2025年4月調査時点)※1。チーム医療による総合力で、35歳未満の方の体外受精(融解胚移植)による妊娠率は53.4%※2(2024年度実績)と全国平均の48.6%※3よりも高い実績です。
不妊治療に取り組む患者の妊娠しやすい身体作りをサポートするため、専門薬剤師(ウィメンズ漢方)によるオンライン漢方相談を実施。医師によるタイミング療法の指導などと合わせることで、できるだけ自然に近い治療で子どもを授かることができるよう尽力しています。
男性不妊に特化した日本生殖医学会認定生殖医療専門医が在籍する泌尿器科クリニック。男性不妊治療である精索静脈瘤に対する顕微鏡下手術、無精子症に対する顕微鏡下精巣精子回収術(micro-TESE)などの日帰り手術も可能で、忙しい方でもスケジュールの調整がしやすくなっています。
※1参照元:足立病院「数字でわかる足立病院」https://www.adachi-hospital.com/numbers/
※2参照元:足立病院「体外受精(凍結融解胚移植)による35歳未満の妊娠率(2024年度実績)」https://www.adachi-hospital.com/infertility/achievements/
※3参照元:日本産婦人科学会「ART臨床実施成績データ2022(PDF)」https://www.jsog.or.jp/activity/art/2022_JSOG-ART.pdf