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「体外受精で自己注射が必要と聞いて不安になった…」「痛そうで怖い」「自分で本当にできるの?」と感じる人はとても多いです。自己注射は珍しいことではなく、体外受精では多くの人が経験するステップです。理由として、卵巣刺激を毎日続ける必要があり、病院だけでは投与タイミングを調整しきれないためです。
この記事では、自己注射の種類、痛み、打ち方のコツ、副作用、回数の目安まで詳しく解説します。初めての人でも不安が軽くなるよう、わかりやすくまとめています。
体外受精では、卵子の成長をうながしたり、排卵のタイミングを調整したりするために、ホルモン薬を一定の時間帯で投与する必要があります。毎日の投与が基本となるため、通院だけで対応するのは難しく、自宅での自己注射が一般的になっています。
また、治療成功には「排卵コントロール」が重要で、排卵が早まったり遅れたりすると採卵が適切に行えません。そのため、医師の指示に合わせて決まった時間に注射を行うことが求められます。
自己注射には複数の種類があり、それぞれ目的が異なります。ここでは代表的な薬剤を紹介します。
卵子を育てるための注射です。卵巣を刺激し、複数の卵子が成長するようにサポートします。
これらは、ペンタイプ(初心者でも扱いやすい)と、注射器タイプ(細かく量を調整できる)があります。
刺激期間中に排卵してしまうと採卵ができなくなるため、排卵を抑える注射を使用します。
採卵の約36時間前に打つ注射で、卵子を成熟させます。
初めての人でも手順通りに行えば、安全に実施できます。通常、看護師から丁寧な説明があり、練習してから自宅で行う形になります。
特にペン型注射は操作が簡単で、初心者でも扱いやすい形になっています。
自己注射の痛みは「チクッとする程度」と感じる人が多く、筋肉注射のような強い痛みではありません。ただし、注射の仕方や薬剤の状態によっては、痛みを感じやすくなることがあります。
針が斜めに入ると皮膚への負担が大きくなり、痛みが強くなりやすいです。自己注射では、垂直にまっすぐ刺すことが重要です。
同じ位置に続けて注射すると、皮下組織が刺激されて痛みや内出血が起きやすくなります。毎回少しずつ位置を変えることで負担を分散できます。
薬剤が冷えていると体内に入る際に刺激となり、痛みを感じやすくなります。常温に近い状態にしてから使うと、痛みが軽減されることがあります。
軽く温めることで皮膚が柔らかくなり、針が入りやすくなります。温めすぎはNGですが、蒸しタオルなどで軽く温める程度なら効果的です。
皮膚を少しつまむことで、針が入りやすくなり痛みも軽減されます。特に脂肪が少ない人におすすめです。
注射部位のローテーションは非常に重要です。位置を変えることで、赤み・腫れ・内出血の予防にもつながります。
痛みに敏感な人でも、打ち方の工夫を知っておくことで負担を小さくできます。多くの人が続けるうちに慣れていくため、必要以上に心配しなくても大丈夫です。
自己注射は通常、卵巣刺激期間の7〜10日間続きます。1日に1〜2回打つことが多く、治療方法によって回数が変わります。
また、排卵抑制の注射を数回、最後のトリガー注射を1回行うのが一般的です。
自己注射の副作用は比較的軽度なものが多いですが、まれに重い症状が出ることがあります。
卵巣が腫れて強い腹痛や息苦しさを感じることがあります。急激な体重増加、強い腹部膨満感、息苦しさがある場合は、すぐに医師へ連絡してください。
A:多くのクリニックでは、看護師が丁寧に指導しながら練習できます。ある程度の期間は来院での注射に切り替えてもらえることもあります。
A:問題ありません。正しい手順を理解していれば、パートナーが代行して打つケースも多いです。
A:保冷バッグで薬剤を持ち運び、決められた時間に打つ必要があります。事前に医師と計画を立てておきましょう。
A:注射場所の疲労や、前日に針を刺した部位に近い場所を選んでいることが原因のことがあります。場所をローテーションすると改善しやすいです。
A:自己判断せず、すぐにクリニックへ連絡してください。時間がずれると排卵のタイミングに影響する可能性があります。
自己注射は最初こそ不安に感じやすいものの、多くの人が1〜2回で慣れたと答えています。針が細く痛みも軽いことが多いため、怖がりながらも続けられるケースがほとんどです。
痛みを軽減する工夫や、副作用への正しい対処を知っておけば、不安は大きく減ります。迷ったときや不安を感じたときは、医療スタッフに相談しながら進めていくことが大切です。
不妊治療や生殖補助医療に関する高度な専門知識と技術を持つ「日本生殖医学会認定生殖医療専門医」が常勤で在籍しているクリニック・病院の中から、治療の目的別に優れた病院・クリニック3院をご紹介します(2025年3月調査時点)。
2001年からの不妊治療による累計妊娠数は3万人以上(2025年4月調査時点)※1。チーム医療による総合力で、35歳未満の方の体外受精(融解胚移植)による妊娠率は53.4%※2(2024年度実績)と全国平均の48.6%※3よりも高い実績です。
不妊治療に取り組む患者の妊娠しやすい身体作りをサポートするため、専門薬剤師(ウィメンズ漢方)によるオンライン漢方相談を実施。医師によるタイミング療法の指導などと合わせることで、できるだけ自然に近い治療で子どもを授かることができるよう尽力しています。
男性不妊に特化した日本生殖医学会認定生殖医療専門医が在籍する泌尿器科クリニック。男性不妊治療である精索静脈瘤に対する顕微鏡下手術、無精子症に対する顕微鏡下精巣精子回収術(micro-TESE)などの日帰り手術も可能で、忙しい方でもスケジュールの調整がしやすくなっています。
※1参照元:足立病院「数字でわかる足立病院」https://www.adachi-hospital.com/numbers/
※2参照元:足立病院「体外受精(凍結融解胚移植)による35歳未満の妊娠率(2024年度実績)」https://www.adachi-hospital.com/infertility/achievements/
※3参照元:日本産婦人科学会「ART臨床実施成績データ2022(PDF)」https://www.jsog.or.jp/activity/art/2022_JSOG-ART.pdf