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加齢と不妊の関係と「卵子の老化」への対策

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晩婚化が進む現代において、「加齢による不妊」は多くのご夫婦が直面する課題です。女性の社会進出が進み、キャリア形成と出産のタイミングに悩む方も少なくありません。しかし、医学的に見ると女性の妊娠能力(妊孕性・にんようせい)は年齢とともに確実に低下し、流産のリスクは上昇します。

「生理があるうちは妊娠できる」と思われがちですが、卵子の数と質は年齢と密接に関係しています。この記事では、年齢別の妊娠率や流産率のデータ、いわゆる「35歳の壁」「40歳の壁」の正体、そして妊娠の可能性を高めるために今できることについて解説します。

なぜ年齢とともに妊娠しにくくなるのか?

加齢に伴う不妊の最大の原因は、「卵子の老化」にあります。男性の精子は毎日新しく作られますが、女性の卵子は胎児の頃に一生分の数が作られ、新しく増えることはありません。

1. 卵子の数の減少(在庫切れのリスク)

女性が生まれた時に約200万個あった卵子は、初潮を迎える頃には約30万個まで減少し、その後も毎月約1,000個ずつ自然消滅していきます。35歳を過ぎると減少のスピードは加速し、閉経(平均50歳前後)に向けて数はゼロに近づきます。卵子の数が減ることは、妊娠のチャンスそのものが減ることを意味します。

2. 卵子の質の低下(染色体異常の増加)

残っている卵子も、自分自身の年齢と同じだけ歳を重ねています。加齢とともに卵子の質が低下すると、受精しても分割がうまく進まなかったり、着床しにくくなったりします。また、卵子の染色体異常の発生率が高くなるため、妊娠しても流産に至る確率が高くなります。

データで見る「35歳の壁」「40歳の壁」

日本産科婦人科学会のデータなどを見ると、妊娠率と年齢の関係には明らかな境界線が見えてきます。

35歳からの変化(高齢出産の定義)

医学的には35歳以上の初産を「高齢出産」と定義します。30代前半までは比較的緩やかに低下していた自然妊娠率は、35歳を境に低下の傾斜が急になります。

  • 自然妊娠率:1周期あたりの妊娠率は、30歳で約20%ですが、35歳では約18%、40歳では約5%まで低下すると言われています。
  • 体外受精の成功率:高度生殖医療を行っても、35歳を過ぎると生産率(赤ちゃんが出産まで至る確率)は徐々に低下します。

40歳以降の急激なリスク上昇

40代に入ると、妊娠へのハードルはさらに高くなります。体外受精などの治療を行っても、染色体異常による着床不全や流産が増えるため、出産に至る確率は厳しくなります。

年齢別・流産率の推移(目安)

年齢が上がるとともに、流産率は以下のように上昇する傾向があります。

  • 20代後半~30代前半:約10~15%
  • 35歳~39歳:約20~25%
  • 40歳以上:約40%以上
  • 45歳以上:約50%以上

※日本産科婦人科学会 ARTデータ等を参考にした一般的な目安です。

妊娠の可能性を高めるために「今できること」

加齢による変化を止めることはできませんが、リスクを知り、早めに行動することで妊娠の可能性を高めることは可能です。

1. 自分の身体の状態を知る(ブライダルチェック・AMH検査)

まずは婦人科で検診を受け、子宮や卵巣に病気がないかを確認しましょう。特にAMH(アンチミューラリアンホルモン)検査は、卵巣に残っている卵子の数の目安を知ることができるため、今後のライフプランを立てる上で非常に重要です。

2. 治療のステップアップを早める

35歳以上の方や、卵巣予備能(AMH値)が低い方は、一般的な「タイミング法」や「人工授精」に時間をかけすぎず、早めに「体外受精」や「顕微授精」へステップアップすることが推奨されます。高度生殖医療は魔法ではありませんが、残された時間を最大限に有効活用する手段です。

3. 生活習慣の見直し(補助的な対策)

直接的に卵子を若返らせることはできませんが、身体のベースを整えることは大切です。喫煙は卵子の減少を早めるため禁煙し、バランスの良い食事、適度な運動、ストレス管理を心がけましょう。葉酸サプリメントの摂取も推奨されます。

加齢が気になる方のクリニック選びのポイント

年齢が気になる場合の不妊治療は、「時間との戦い」の側面があります。クリニック選びでは以下のポイントを重視しましょう。

  • スピード感のある治療提案:漫然と同じ治療を繰り返さず、結果が出ない場合に次のステップを提案してくれるか。
  • 高度な培養技術:少ないチャンスをものにするために、高い技術力を持つ培養士がいるか。
  • 年齢やAMH値に合わせた個別対応:画一的な治療ではなく、個々の卵巣機能に合わせた刺激法などを選択してくれるか。

当メディアでは、加齢による不妊の相談をはじめとした、治療の目的別に際立った特徴を持つ3院をご紹介していますので、ぜひそちらも参考にしてみてください。

まとめ:焦りすぎず、でも「急ぐ」ことが大切

「加齢」という言葉は重く響くかもしれませんが、現状を正しく理解することは、後悔のない選択をするための第一歩です。30代後半や40代で妊娠・出産されている方もたくさんいらっしゃいます。

もし妊娠を望んでいるのであれば、自己流の妊活に時間をかけすぎず、一日でも若いうちに専門のクリニックを受診し、相談することをおすすめします。その早期のアクションが、未来の赤ちゃんに出会うための近道となります。

年齢や状況に合わせて「最適なクリニック」を選ぶために

不妊治療はクリニックによって方針や得意分野が大きく異なります。特に年齢が気になる場合は、「通いやすさ」だけでなく、「高度な治療実績」や「スピード感のあるステップアップ」など、ご自身の残された時間と優先順位にマッチした環境を選ぶことが妊娠への近道です。

当サイトでは、「治療の目的別に、際立った特徴を持つ3つの不妊治療クリニック」を厳選して紹介しています。時間が貴重な今だからこそ、自分に合ったクリニックを見つける手がかりとしてご活用ください。

京都にある不妊治療の
クリニック・病院
おすすめ3選

不妊治療や生殖補助医療に関する高度な専門知識と技術を持つ「日本生殖医学会認定生殖医療専門医」が常勤で在籍しているクリニック・病院の中から、治療の目的別に優れた病院・クリニック3院をご紹介します(2025年3月調査時点)。

体外受精の
相談をするなら
足立病院 生殖医療センター
足立病院 生殖医療センター
引用元:足立病院 生殖医療センター公式HP
(https://www.adachi-hospital.com/infertility/)
おすすめの理由

2001年からの不妊治療による累計妊娠数は3万人以上(2025年4月調査時点)※1。チーム医療による総合力で、35歳未満の方の体外受精(融解胚移植)による妊娠率は53.4%※2(2024年度実績)と全国平均の48.6%※3よりも高い実績です。

妊娠しやすい身体づくりの
相談をするなら
田村秀子婦人科医院
田村秀子婦人科医院
引用元:田村秀子婦人科医院公式HP
(https://tamura-hideko.com/)
おすすめの理由

不妊治療に取り組む患者の妊娠しやすい身体作りをサポートするため、専門薬剤師(ウィメンズ漢方)によるオンライン漢方相談を実施。医師によるタイミング療法の指導などと合わせることで、できるだけ自然に近い治療で子どもを授かることができるよう尽力しています。

男性不妊治療の
相談をするなら
いちおか泌尿器科クリニック
いちおか泌尿器科クリニック
引用元:いちおか泌尿器科クリニック公式HP
(https://ichioka-urological-clinic.com/)
おすすめの理由

男性不妊に特化した日本生殖医学会認定生殖医療専門医が在籍する泌尿器科クリニック。男性不妊治療である精索静脈瘤に対する顕微鏡下手術、無精子症に対する顕微鏡下精巣精子回収術(micro-TESE)などの日帰り手術も可能で、忙しい方でもスケジュールの調整がしやすくなっています。

※1参照元:足立病院「数字でわかる足立病院」https://www.adachi-hospital.com/numbers/
※2参照元:足立病院「体外受精(凍結融解胚移植)による35歳未満の妊娠率(2024年度実績)」https://www.adachi-hospital.com/infertility/achievements/
※3参照元:日本産婦人科学会「ART臨床実施成績データ2022(PDF)」https://www.jsog.or.jp/activity/art/2022_JSOG-ART.pdf