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排卵障害の主な原因と3大分類

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「生理周期がバラバラで、いつ排卵しているかわからない」「基礎体温がガタガタで心配」…こうした悩みは、不妊治療の現場で非常に多く聞かれます。

実は、女性の不妊原因の約25%(4人に1人)は「排卵障害」だと言われています。排卵障害とは、卵巣から卵子がうまく飛び出せない状態のこと。しかし、悲観する必要はありません。排卵障害は、原因を正しく突き止め、お薬などで少し手助けをしてあげることで、比較的高い確率で妊娠を目指せる症状でもあります。

この記事では、排卵障害の3大原因(多嚢胞性卵巣症候群など)やセルフチェック、そして妊娠に向けた治療のステップアップについて詳しく解説します。

「もしかして?」と思ったら…排卵障害セルフチェック

排卵障害は痛みなどの自覚症状が少ないため、月経の様子や体調の変化で見極めることが大切です。以下の項目に当てはまるものがないかチェックしてみましょう。

排卵障害の可能性チェックリスト
  • 月経周期の乱れ:生理が39日以上来ない(稀発月経)、または24日以内に来る(頻発月経)
  • 無月経:3ヶ月以上生理が来ていない
  • 経血量:生理の量が極端に少ない、またはダラダラと出血が続く
  • 基礎体温:低温期と高温期の区別がつかない(一相性)、高温期が10日未満と短い
  • 身体的特徴:最近急に体重が増えた、ニキビが増えた、体毛が濃くなった
  • 生活習慣:過度なダイエットで急激に痩せた、強いストレスを感じている

ひとつでも当てはまる場合は、排卵がスムーズに行われていない可能性があります。早めに専門のクリニックを受診しましょう。

排卵障害の原因:3つの大きな分類

排卵は、脳(視床下部・下垂体)と卵巣がホルモンで連絡を取り合うことで起こります。このリレーのどこかがうまくいかないと、排卵障害が起こります。

1. 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)

排卵障害の中で最も多く、生殖年齢女性の約5〜8%に見られる症状です。卵胞(卵子の入った袋)が卵巣の中にたくさんできてしまい、ある程度の大きさまで育つものの、そこから成熟して排卵しにくくなる状態です。

主な特徴
超音波検査で卵巣を見ると、小さな卵胞がネックレスのように連なって見える(ネックレスサイン)。男性ホルモン値が高くなることがあり、ニキビや多毛、肥満を伴うことがありますが、日本人では痩せ型の方にも多く見られます。

2. 中枢性排卵障害(脳の指令トラブル)

脳の「視床下部」や「下垂体」からのホルモン指令が弱くなっている状態です。

  • 原因:過度なダイエットによる急激な体重減少、強い精神的ストレス、環境の変化などがきっかけになりやすいです。
  • 高プロラクチン血症:授乳中に出るホルモン(プロラクチン)が過剰に出てしまい、排卵を止めてしまう症状です。飲み薬(胃薬や安定剤など)の影響や、甲状腺機能低下症が原因のこともあります。

3. 卵巣機能低下(早発卵巣不全など)

卵巣の中に残っている卵子の数が極端に減ってしまい、卵巣の働きが弱まっている状態です。FSH(卵胞刺激ホルモン)の値が高くなるのが特徴です。40歳未満で閉経に近い状態になることを「早発卵巣不全(POI)」と呼び、早期の治療介入が必要です。

まずは原因を特定!検査の流れ

排卵障害の治療は、原因を特定することから始まります。

  • 経腟超音波検査:卵巣の状態(PCOSの有無)や卵胞の大きさ、子宮内膜の厚さをチェックします。
  • 血液検査(ホルモン検査):月経中(低温期)と排卵後(高温期)に採血を行い、LH、FSH、プロラクチン、男性ホルモンなどの値を測定して原因を探ります。
  • AMH検査:「卵巣年齢」を知る検査です。PCOSでは数値が高く、卵巣機能低下では低くなる傾向があります。

妊娠を目指す治療のステップアップ

排卵障害の治療は、身体への負担が少ない方法から順に行う「ステップアップ療法」が基本です。

ステップ1:内服薬による排卵誘発(クロミッド・フェマーラなど)

まずは飲み薬で卵巣を刺激し、排卵を促します。

クロミフェン(クロミッド等)
古くから使われている一般的なお薬です。脳に働きかけて排卵を促します。排卵率は高いですが、副作用として子宮内膜が薄くなったり、おりものが減ったりすることがあります。
レトロゾール(フェマーラ等)
近年、PCOSの方への第一選択薬として注目されています。クロミフェンに比べて子宮内膜への影響が少なく、排卵しやすいのが特徴です。

ステップ2:注射による排卵誘発(ゴナドトロピン療法)

飲み薬で効果が不十分な場合、ホルモン注射(hMGやFSH)を用いて卵巣を直接刺激します。効果は強力ですが、卵巣が腫れる副作用(OHSS)や多胎妊娠(双子など)のリスクがあるため、医師による慎重なモニタリングが必要です。

※PCOSの方には、腹腔鏡手術(LOD)で卵巣に小さな穴を開けて排卵しやすくする方法が提案されることもあります。

ステップ3:高度生殖医療(体外受精など)

排卵誘発を行っても妊娠に至らない場合や、卵管にも問題がある場合、または多胎のリスクを避けるために、体外受精(IVF)へステップアップします。排卵障害の方は採卵できる卵子の数が多い傾向にあり、体外受精での妊娠率が比較的高いことが知られています。

当メディアでは、女性不妊の治療をはじめとした、治療の目的別に際立った特徴を持つ3院をご紹介していますので、ぜひそちらも参考にしてみてください。

排卵障害に関するよくある質問(FAQ)

Q:排卵障害とは、どのような状態を指しますか?

A:排卵障害とは、卵巣から卵子がうまく排卵されない状態の総称です。生理周期が極端に長い・短い、無月経が続く、基礎体温が二相にならないなどの形で現れることが多く、女性不妊原因の約25%を占めるとされています。

Q:排卵障害があると、自然妊娠は難しいのでしょうか?

A:排卵が起こらない、または不規則な状態では自然妊娠は難しくなりますが、排卵障害は治療によって改善しやすい不妊原因でもあります。内服薬や注射による排卵誘発で排卵が整い、妊娠に至るケースは少なくありません。

Q:排卵障害の原因で最も多いのは何ですか?

A:最も多い原因は多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)です。そのほか、過度なダイエットや強いストレスによる中枢性排卵障害、卵巣機能低下(早発卵巣不全など)も原因として挙げられます。

Q:排卵障害の検査では、どのようなことを調べますか?

A:主に経腟超音波検査で卵巣や卵胞の状態を確認し、血液検査(ホルモン検査)でLH・FSH・プロラクチン・男性ホルモンなどを測定します。必要に応じて、卵巣年齢の目安となるAMH検査も行われます。

Q:排卵障害の治療は、どのように進めていきますか?

A:基本は身体への負担が少ない方法から段階的に進めるステップアップ療法です。まずは内服薬による排卵誘発、次に注射療法、それでも妊娠に至らない場合は体外受精へ進むことがあります。原因や年齢に応じて最適な治療法を選ぶことが大切です。

まとめ:排卵障害は「治せる不妊」の一つです

排卵障害と診断されると不安になるかもしれませんが、適切な治療を行えば排卵を取り戻し、妊娠に至るケースは非常に多いです。「生理がなんとなく不順」という段階で受診することが、将来の妊娠への近道になります。

また、不妊の原因は女性側だけとは限りません。排卵の治療をスタートすると同時に、パートナーの検査(精液検査)も受けておくことを強くおすすめします。

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当サイトでは、「治療の目的別に、際立った特徴を持つ3つの不妊治療クリニック」を厳選して紹介しています。男性不妊を含めて総合的に相談したい方も、「まずは検査だけでも」という方も、ご自身の希望に近いクリニックを見つける手がかりとしてご活用ください。

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※1参照元:足立病院「数字でわかる足立病院」https://www.adachi-hospital.com/numbers/
※2参照元:足立病院「体外受精(凍結融解胚移植)による35歳未満の妊娠率(2024年度実績)」https://www.adachi-hospital.com/infertility/achievements/
※3参照元:日本産婦人科学会「ART臨床実施成績データ2022(PDF)」https://www.jsog.or.jp/activity/art/2022_JSOG-ART.pdf