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子宮奇形と不妊・流産の関係

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「子宮の形が通常と違う」と診断されると、妊娠できるのか、赤ちゃんが無事に育つのか、大きな不安を感じることでしょう。

しかし、子宮奇形は決して稀なことではなく、女性の約3〜5%(不妊症患者では約7~10%)に見られるとされています。子宮奇形があるからといって必ずしも妊娠できないわけではありませんが、子宮の形によっては「不妊」よりも、妊娠しても流産してしまう「反復流産(不育症)」や「早産」の原因となることが分かっています。

この記事では、子宮奇形の主な4つのタイプ(中隔子宮・双角子宮・単角子宮・重複子宮)ごとの妊娠への影響や、手術が必要なケース、検査・治療の選択肢について専門的な視点から解説します。

子宮奇形とは?不妊や流産との関係

子宮奇形とは、生まれつき子宮の形が通常(洋梨型)とは異なる状態のことを指します。胎児期に子宮が形成される過程で、左右の管(ミュラー管)がうまく癒合しなかったり、発育が停止したりすることで起こります。

「妊娠できない」よりも「妊娠を維持しにくい」

多くの方が「子宮奇形=不妊(妊娠できない)」と心配されますが、実際には排卵や受精そのものには問題がないケースが多く、自然妊娠する方も少なくありません。

問題となるのは、受精卵が着床するスペースが狭かったり、子宮内膜の血流が悪かったりすることで、流産や早産のリスクが高くなる点です。特に習慣流産(不育症)の検査で子宮奇形が見つかるケースが多く見受けられます。

主な子宮奇形の種類と妊娠へのリスク

子宮奇形はいくつかのタイプに分類され、種類によって治療方針や妊娠への影響が大きく異なります。

1. 中隔子宮(ちゅうかくしきゅう)

子宮の外側の形は正常ですが、内側に「中隔」という壁が残り、子宮内腔が左右に仕切られている状態です。

  • リスク:もっとも流産率が高い(約60%以上とも言われる)タイプです。中隔部分は血流が悪いため、受精卵がそこに着床すると育たずに流産しやすくなります。
  • 治療:流産を繰り返す場合、手術(子宮鏡下中隔切除術)の適応となるケースが最も多いタイプです。手術により流産率の改善が期待できます。

2. 双角子宮(そうかくしきゅう)

子宮の上部がくぼみ、ハート型のように左右に分かれている状態です。

  • リスク:中隔子宮に比べると流産率は低い傾向にありますが、子宮が狭いため、妊娠中期以降の早産や、赤ちゃんが逆子(骨盤位)になるリスクがあります。
  • 治療:基本的に手術は行わず、慎重に経過観察を行うことが一般的です。

3. 単角子宮(たんかくしきゅう)

本来左右にあるはずのミュラー管の片方が発育せず、子宮が通常の半分の大きさしかない状態です。

  • リスク:子宮の容量が小さいため、早産や胎児の発育遅延のリスクが高くなります。また、反対側に発育不全の小さな子宮(副角)がある場合、そこに妊娠(異所性妊娠)すると破裂の危険性があるため注意が必要です。

4. 重複子宮(ちょうふくしきゅう)

独立した2つの子宮と、2つの膣を持つ状態です。

  • リスク:それぞれの子宮は小さいものの、機能は正常であることが多く、妊娠・出産に至るケースも多く報告されています。早産のリスクはありますが、手術の対象となることは稀です。
検査を検討したいチェックリスト
  • 妊娠はするが、流産を2回以上繰り返している(反復流産・習慣流産)
  • 過去の妊娠で、原因不明の早産や破水を経験した
  • 妊娠中、ずっと「逆子(骨盤位)」が治らなかった
  • 体外受精で良好な胚を戻しても、なかなか着床しない
  • 家族(母親や姉妹)に子宮奇形と診断された人がいる

※子宮奇形は自覚症状がないことがほとんどです。上記に当てはまる場合は、一度専門的な検査を受けることをおすすめします。

子宮奇形を見つける検査方法

一般的な婦人科検診のエコーだけでは詳細な種類まで判別できないことがあります。不妊や流産の既往がある場合は、より詳しい検査が推奨されます。

超音波検査(3Dエコー)
子宮を立体的に観察できるため、診断に非常に有用です。身体への負担もありません。
MRI検査
子宮の形態だけでなく、腎臓の奇形(子宮奇形に合併しやすい)の有無も確認できます。
子宮卵管造影検査(HSG)
子宮内腔の形を確認します。ただし、中隔子宮と双角子宮の区別がつきにくいことがあります。
子宮鏡検査
胃カメラのように子宮内にカメラを入れ、中隔の状態などを直接観察します。

治療・手術を選択するタイミング

「子宮奇形だからすぐに手術」というわけではありません。特に初めての妊娠を目指す場合、まずは自然妊娠やタイミング法などを試みることが多いです。

しかし、以下のような場合は、体外受精などのステップアップの前に、専門医と相談の上で手術(主に中隔切除)を検討することがあります。

  • 中隔子宮と診断され、流産を2回以上繰り返している場合
  • 体外受精で良好な胚を移植しても着床しない、または流産する場合

手術は多くの場合、お腹を切らない「子宮鏡下手術(TCR)」で行われ、入院期間も短く、術後の回復も早いのが特徴です。

まとめ:まずは正確な診断を

子宮奇形と診断されても、無事に出産されている方はたくさんいらっしゃいます。大切なのは、ご自身の子宮の形(タイプ)を正確に把握し、リスクに応じた対策をとることです。

「流産が続いている」「なかなか着床しない」という方は、子宮奇形が隠れている可能性があります。不妊治療専門クリニックで詳しい検査を受け、ご夫婦にとって最適な治療計画を立てていきましょう。

子宮奇形の検査・手術ができるクリニックを探している方へ

不妊治療クリニックと一口にいっても、

  • 子宮鏡下手術(TCR)の日帰り手術に対応しているクリニック
  • 流産を繰り返す方への不育症ケアが手厚いクリニック
  • まずは子宮の形を詳しく検査したい方に適したクリニック

など、治療の目的や重視したいポイントによって「合うクリニック」は変わってきます。

当サイトでは、「治療の目的別に、際立った特徴を持つ3つの不妊治療クリニック」を厳選して紹介しています。子宮奇形の可能性や流産の不安を抱えている方も、ご自身の希望に近いクリニックを見つける手がかりとしてご活用ください。

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いちおか泌尿器科クリニック
引用元:いちおか泌尿器科クリニック公式HP
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※1参照元:足立病院「数字でわかる足立病院」https://www.adachi-hospital.com/numbers/
※2参照元:足立病院「体外受精(凍結融解胚移植)による35歳未満の妊娠率(2024年度実績)」https://www.adachi-hospital.com/infertility/achievements/
※3参照元:日本産婦人科学会「ART臨床実施成績データ2022(PDF)」https://www.jsog.or.jp/activity/art/2022_JSOG-ART.pdf