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京都で不妊治療中の仕事休みを相談できる制度まとめ

公開日: |最終更新日時:

目次

京都で不妊治療と仕事を
両立したい方へ

不妊治療では、月経周期や卵胞の発育状況に合わせて診察日が決まることがあります。予定していた通院日に加え、医師から「明日もう一度来てください」と言われる場合もあり、仕事の予定を早い段階で確定しにくいことが特徴です。

採血や超音波検査のために数時間だけ職場を離れたい日もあれば、採卵や手術のために一日休みたい日、治療後の体調によって急きょ休みたい日もあるでしょう。

一方で、すべての会社に「不妊治療休暇」という専用の休暇制度が設けられているわけではありません。

勤務先によっては、年次有給休暇、時間単位年休、会社独自の特別休暇、フレックスタイム、時差出勤、テレワーク、短時間勤務などを組み合わせて、不妊治療との両立を図れる場合があります。

厚生労働省も、不妊治療と仕事を両立するための制度として、休暇制度だけでなく、半日・時間単位の年次有給休暇、時差出勤、フレックスタイム、短時間勤務、テレワークなどを挙げています。

このページでは、京都で働きながら不妊治療を受ける方が利用を検討できる休暇・勤務制度と、会社へ相談するときの進め方を解説します。

不妊治療休暇は
法律で必ず取れる?

すべての会社に専用休暇が
あるわけではない

不妊治療のための独立した休暇を、すべての会社が必ず設けなければならないわけではありません。

勤務先によっては「不妊治療休暇」「妊活休暇」などの専用制度がありますが、そのような名称の制度がない会社もあります。

専用休暇がない場合も、次のような制度を利用できる可能性があります。

  • 年次有給休暇
  • 時間単位・半日単位の年次有給休暇
  • 病気休暇・療養休暇
  • 多目的休暇・特別休暇
  • 積立・保存年次有給休暇
  • 時差出勤
  • フレックスタイム
  • 短時間勤務
  • テレワーク
  • 休職

「不妊治療休暇がないから仕事を休めない」と考えず、制度名を限定せずに就業規則や社内制度を確認することが大切です。

利用できる制度は
勤務先によって異なる

会社独自の休暇や勤務制度については、就業規則、休暇規程、給与規程、福利厚生制度などで定められています。

同じ会社でも、雇用形態、勤続期間、所属部署、業務内容によって利用条件が異なることがあります。

社内ポータルや就業規則で確認できない場合は、人事・総務へ次のように問い合わせてみましょう。

  • 継続的な通院に利用できる休暇はありますか
  • 年次有給休暇を時間単位で取得できますか
  • 病気休暇や多目的休暇を治療に利用できますか
  • 通院日に時差出勤や中抜けはできますか
  • 一定期間だけ短時間勤務にできますか
  • 申請時に診断書や通院証明は必要ですか

不妊治療中に利用を
検討できる制度一覧

制度 主な使い方 賃金の扱い 確認したいこと
年次有給休暇 診察、採卵、胚移植、体調不良 有給 残日数、申請期限、当日申請
時間単位年休 採血、超音波検査、薬の受け取り 有給 導入の有無、取得単位、上限
半日単位年休 午前・午後の通院 有給 会社の運用、午前・午後の区分
不妊治療休暇 検査・治療のための通院 会社による 対象者、日数、必要書類
病気休暇 治療後の体調不良、手術、療養 会社による 対象となる状態、取得単位
積立休暇 失効した有給休暇を治療に利用 会社による 不妊治療が対象か、利用上限
時差出勤 朝の診察後に出勤 通常勤務扱いの場合あり 始業・終業時刻、申請期限
フレックスタイム 診察に合わせて勤務時間を調整 通常勤務扱い コアタイム、中抜け、清算期間
短時間勤務 治療期間中の勤務時間を短縮 減額される場合あり 利用期間、給与、復帰条件
テレワーク 通院前後を自宅勤務にする 通常勤務扱いの場合あり 中抜け時間、対象業務
休職 長期間勤務が難しい場合 無給の場合が多い 期間、給与、社会保険、復職条件

名称が同じ制度でも、利用条件や賃金の扱いは会社ごとに異なります。必ず勤務先の規程を確認してください。

年次有給休暇を使う

一日単位の年次有給休暇

採卵や手術など、ある程度まとまった時間が必要な日は、一日単位の年次有給休暇を利用する方法があります。

一日休暇を検討する場面の例は、次のとおりです。

  • 採卵を受ける日
  • 麻酔や鎮静を使用する日
  • 胚移植を受ける日
  • 男性不妊の手術を受ける日
  • 遠方の医療機関へ通院する日
  • 治療後の体調が戻らない日
  • パートナーの処置や手術に付き添う日

採卵や胚移植で必要になる休養時間は、処置内容、麻酔の有無、仕事内容、本人の体調によって異なります。

立ち仕事、運転、高所作業、重量物を扱う仕事などをしている場合は、処置後いつから勤務できるか、医療機関へ具体的に確認しましょう。

時間単位の年次有給休暇

時間単位年休は、勤務先で制度が導入され、労使協定が締結されている場合に利用できます。

時間単位年休を導入する場合、労使協定で対象者、利用できる日数、1日分に相当する時間数などを定めます。利用できる日数は、1年につき5日以内の範囲です。

不妊治療では、次のような短時間の通院に使いやすい制度です。

  • 朝の採血
  • 超音波検査
  • 注射・薬の受け取り
  • 検査結果の説明
  • 精液検査・採精
  • 心理カウンセリング

制度の有無に加えて、次の点を確認しましょう。

  • 1時間単位か、2時間単位か
  • 年間何時間まで利用できるか
  • 当日でも申請できるか
  • 移動時間を含めて申請できるか
  • 時間休を取得できない職種があるか

半日単位の年次有給休暇

半日単位の年次有給休暇を利用できれば、午前中に通院して午後から勤務したり、午前中に勤務して午後から胚移植を受けたりできます。

半日単位年休は、すべての会社に一律に義務付けられた制度ではありません。勤務先の就業規則や運用を確認しましょう。

会社によっては「午前休」「午後休」の時間区分が、実際の勤務時間の半分とは一致しない場合もあります。

会社独自の
不妊治療休暇を確認する

専用休暇・多目的休暇

会社によっては、不妊治療に利用できる独自の休暇制度を設けています。

制度名には、次のようなものがあります。

  • 不妊治療休暇
  • 妊活休暇
  • ファミリーサポート休暇
  • ライフサポート休暇
  • ウェルネス休暇
  • 多目的休暇
  • 特別休暇

厚生労働省が案内する「くるみんプラス」の認定基準でも、不妊治療のための休暇制度に加え、時間単位年休、時差出勤、フレックスタイム、短時間勤務、テレワークなどの制度が挙げられています。

制度を確認するときは、次の項目を見ましょう。

  • 女性・男性の両方が対象か
  • 検査段階から使えるか
  • 体外受精など特定の治療だけが対象か
  • 年間の取得可能日数
  • 一日・半日・時間単位で使えるか
  • 有給か無給か
  • 診断書・領収書・通院証明が必要か
  • 誰へ申請するか
  • 治療情報を誰まで共有するか

病気休暇・療養休暇

不妊治療専用の休暇がなくても、病気休暇や療養休暇を利用できる場合があります。

利用が考えられるのは、次のようなケースです。

  • 採卵後の腹痛や体調不良が強い
  • 医師から自宅安静を指示された
  • 卵巣過剰刺激症候群などで療養が必要
  • 子宮や卵巣の手術を受ける
  • 男性不妊の手術を受ける
  • 心身の不調によって就業が難しい

通常の通院が病気休暇の対象になるか、医師の証明が必要かは会社によって異なります。

積立・保存年次有給休暇

会社によっては、時効によって失効する年次有給休暇を積み立て、病気や治療などのために使える制度があります。

確認したい点は次のとおりです。

  • 不妊治療が対象に含まれるか
  • 通院だけでも利用できるか
  • 連続した休暇に限られるか
  • 診断書が必要か
  • 利用できる上限日数

京都産業保健総合支援センターでも、両立支援に関わる就業規則の制度例として、病気休暇、休職、短時間勤務、時間・半日単位年休、失効年次有給休暇の積立などを紹介しています。

仕事を一日休まずに
勤務時間を調整する方法

時差出勤

時差出勤では、所定労働時間を大きく変えずに、始業・終業時刻を前後へずらします。

不妊治療では、次のような使い方が考えられます。

  • 朝の採血・超音波検査後に出勤する
  • 午後の診察に合わせて早く出勤・退勤する
  • 医療機関の混雑時間を避けて受診する

前日や当日に勤務時間を変更できるか、遅刻・早退扱いにならないかを確認しましょう。

フレックスタイム

フレックスタイムを利用できる場合は、月の総労働時間を調整しながら、通院日に始業・終業時刻を変更できる可能性があります。

  • 診察後に出勤する
  • 勤務中に中抜けして検査を受ける
  • 通院日を短く勤務し、別日に勤務時間を補う

ただし、コアタイムが設定されている場合は、その時間帯に勤務する必要があります。中抜けを認めているか、清算期間内でどのように時間を調整するかも確認してください。

短時間勤務

通院回数が多い期間や、治療後の体調が不安定な期間には、一定期間だけ勤務時間を短縮できる場合があります。

  • 一日8時間から6時間へ変更する
  • 通勤ラッシュを避ける
  • 残業を行わない
  • 治療周期中のみ短時間勤務にする

短時間勤務では、勤務時間に応じて給与や賞与が減額される可能性があります。社会保険料や人事評価への影響も含めて確認しましょう。

テレワーク・中抜け

テレワークが可能な職種では、通院前後を自宅勤務にすることで移動負担を減らせる場合があります。

ただし、テレワーク中であっても、診察を受けている時間がそのまま勤務時間として認められるとは限りません。

診察時間について、次のいずれで処理するのかを確認しましょう。

  • 休憩時間
  • 中抜け
  • 時間単位年休
  • フレックスタイムによる調整

治療段階別に考える
仕事の休み方

検査・治療 仕事への影響例 検討できる制度
初期検査 検査ごとに複数回通院することがある 有給、半日休暇、時間休
採血・超音波検査 朝の短時間通院 時間休、時差出勤
タイミング法 月経周期に応じて通院日が決まる 時間休、フレックス
人工授精 実施日が直前に決まる場合がある 半日休暇、時差出勤
卵巣刺激 採血・超音波検査の頻度が増える 時間休、フレックス、時差出勤
採卵 処置、麻酔、院内での安静が必要な場合がある 一日休暇、特別休暇
胚移植 指定された時間に受診する 半日休暇、一日休暇
婦人科・男性不妊手術 入院・療養が必要 病気休暇、有給、休職
妊娠判定 採血・結果説明 時間休、半日休暇
男性不妊検査 精液検査、診察、採血など 時間休、半日休暇

医療機関や治療方法によって、通院回数や必要な時間は異なります。

「採卵は必ず一日休めばよい」「胚移植後は必ず安静にしなければならない」などと一律に考えず、医療機関へ確認してください。

不妊治療連絡カードを利用する

会社へ治療状況を
伝えるためのツール

厚生労働省は、不妊治療を受ける労働者と企業をつなぐツールとして「不妊治療連絡カード」を公開しています。

不妊治療中であることを会社へ伝えるときや、会社独自の休暇・勤務制度を利用するときに活用することが想定されています。

カードには、医療機関から会社へ伝える情報として、次のような内容を記載できます。

  • 現在受けている治療
  • 治療予定
  • 通院頻度の目安
  • 必要と考えられる配慮
  • 医療機関からの連絡事項

診断書とは役割が異なる

不妊治療連絡カードは、治療と仕事の両立に必要な情報を共有するためのツールです。

病気休暇や休職の申請に必要な診断書とは、役割が異なる場合があります。

  • カードを提出すれば必ず休暇を取れるわけではない
  • 会社指定の診断書が別に必要な場合がある
  • 通院証明や領収書を求められる場合がある
  • 医療機関がカードの記載に対応しているか確認する

医療機関へ記載を依頼する前に、勤務先がどの書類を必要としているか確認しましょう。

必要な配慮を具体的に伝える

「配慮してほしい」とだけ伝えるよりも、必要な勤務調整を具体的に示すと、会社側も対応を検討しやすくなります。

  • 月に数回、数時間の通院が必要
  • 診察日が数日前に決まる場合がある
  • 採卵日は一日休む可能性がある
  • 一時的な時差出勤を希望する
  • 通院日は残業を避けたい
  • 体調によってテレワークを相談したい

会社へ相談する前の
チェックリスト

確認項目 チェック
就業規則・休暇規程を確認した
年次有給休暇の残日数を確認した
時間単位・半日単位休暇の有無を確認した
不妊治療休暇・病気休暇を確認した
時差出勤・フレックスタイムを確認した
テレワーク・中抜けの扱いを確認した
申請に必要な書類を確認した
制度が有給か無給か確認した
相談する相手を決めた
会社へ伝える情報の範囲を決めた

会社へ不妊治療のことを
どこまで伝える?

必要な情報に絞って伝える

会社へ相談するときに、不妊原因、検査結果、採卵数など、治療の詳細をすべて説明する必要はありません。

勤務調整に必要な情報として、次の内容を整理しましょう。

  • 継続的な通院が必要であること
  • 通院日が直前に決まる場合があること
  • 月に数回、数時間の休暇が必要なこと
  • 処置日に一日休む可能性があること
  • 時差出勤やフレックスを希望すること
  • 配慮を必要とするおおよその期間

不妊治療と伝えたくない場合

通常の年次有給休暇を申請する場合などは、治療内容を詳しく伝えずに利用できることもあります。

次のような伝え方が考えられます。

  • 定期的な通院が必要です
  • 婦人科・泌尿器科の治療を受けています
  • 医療機関への通院のため勤務調整を希望します
  • 治療の詳細は人事担当者のみに共有したいです

ただし、会社独自の不妊治療休暇を利用する場合は、不妊治療を受けていることを確認する書類が必要になる可能性があります。

相談する相手を選ぶ

相談先には、次のような選択肢があります。

  • 直属の上司
  • 人事・総務
  • 社内の両立支援担当者
  • 産業医
  • 保健師などの産業保健スタッフ
  • 労働組合
  • 社内相談窓口

直属の上司へすべての情報を伝えたくない場合は、人事や産業医を通じて、業務上必要な配慮だけを上司へ共有できるか相談しましょう。

会社への相談で使える伝え方

時間単位休暇・時差出勤を相談する

「継続的な治療のため、月に数回、数時間の通院が必要です。時間単位の有給休暇や時差出勤を利用できるか相談したいです」

急な診察があることを伝える

「治療の性質上、診察日が数日前に確定する場合があります。急な勤務調整をお願いする可能性があるため、申請方法を事前に相談させてください」

一日休暇が必要な可能性を伝える

「採卵などの処置日には、一日休暇が必要になる可能性があります。日程が決まり次第、できるだけ早く共有します」

情報の共有範囲を相談する

「治療内容の詳細は、限られた担当者だけで管理していただきたいです。直属の上司には、勤務調整に必要な範囲だけ共有することは可能でしょうか」

柔軟な働き方を相談する

「今後数か月間、通院回数が増える見込みです。フレックスタイム、時差出勤、テレワークのいずれかを一時的に利用できないか相談したいです」

急な通院が決まったときの対応

医療機関へ確認する

  • 受診できる時間帯
  • 別日への変更が可能か
  • 朝一番・最終枠を選べるか
  • 診察にかかる時間の目安
  • オンラインで対応できる部分
  • 通院証明や診療明細を発行できるか

会社へ必要事項を伝える

  • 休む日時
  • 出社・復帰できる見込み
  • 引き継ぐ業務
  • 緊急連絡先
  • 利用する休暇・勤務制度
  • 証明書の提出予定

毎回一から説明しない仕組みをつくる

治療のたびに同じ説明を繰り返すことが負担になる場合は、一定期間の勤務調整について事前に相談しましょう。

  • 人事と上司の間で共有範囲を決める
  • 通院が増える可能性のある期間を伝える
  • 月単位で勤務予定を調整する
  • 両立支援プランを作成する
  • 社内の相談担当者を一人に決める

長期間休む必要がある場合

休職制度を確認する

治療、手術、合併症、心身の不調などによって長期間働くことが難しい場合は、勤務先の休職制度を確認します。

確認したい項目は次のとおりです。

  • 不妊治療や療養が休職対象になるか
  • 必要な診断書
  • 休職できる期間
  • 休職中の給与
  • 社会保険料の負担
  • 賞与・昇給への影響
  • 復職条件
  • 復職時の勤務時間
  • 休職期間満了時の扱い

傷病手当金の対象になるとは限らない

単に不妊治療へ通院するため仕事を休んだ場合に、傷病手当金を当然に受給できるとは限りません。

傷病手当金には、業務外の病気やけがによる療養であること、仕事に就けない状態であることなどの支給条件があります。

不妊治療に伴う状態が支給対象になるかは、医師の判断や加入している健康保険の審査によります。勤務先の健康保険組合や協会けんぽへ確認してください。

休職前に勤務調整も検討する

  • 短時間勤務
  • 時差出勤
  • テレワーク
  • 業務量の一時的な調整
  • 残業・出張の免除
  • 通院日に会議を入れない
  • 治療周期中だけ勤務時間を変更する

長期休職と通常勤務の二択ではなく、一時的な働き方の変更で両立できないか相談してみましょう。

休暇取得による
賃金・評価への影響を確認する

制度が有給か無給か

  • 年次有給休暇は有給
  • 会社独自の特別休暇は有給・無給のいずれもあり得る
  • 休職は無給となる場合が多い
  • 短時間勤務では給与が減額される場合がある
  • テレワーク中の中抜け時間は別途処理が必要な場合がある

賞与・皆勤手当・評価

次の項目について、就業規則や給与規程を確認します。

  • 休暇日を出勤率に含めるか
  • 皆勤手当への影響
  • 賞与の算定方法
  • 人事評価
  • 昇給
  • 契約更新
  • 正社員登用

制度利用や相談をしたことを理由に不適切な扱いを受けたと感じる場合は、社内相談窓口、労働組合、行政の労働相談窓口などへ相談しましょう。

契約社員・パート・派遣社員も
制度を利用できる?

雇用形態だけで諦めず確認する

年次有給休暇は、所定の要件を満たしていれば、正社員だけでなく、契約社員やパートタイマーも付与対象になります。

ただし、会社独自の不妊治療休暇、特別休暇、短時間勤務などの対象範囲は、就業規則によって異なります。

  • 自分の雇用区分に適用される就業規則
  • 制度の対象となる勤続期間
  • 週の所定労働日数
  • 有給休暇の残日数
  • 契約更新への影響

派遣社員は派遣元へ相談する

派遣社員の場合、休暇制度や雇用管理は原則として派遣元の会社が担当します。

一方で、実際の勤務時間や業務の調整には、派遣先との連携も必要です。

  • 派遣元の担当者
  • 派遣元の人事・総務
  • 派遣先の指揮命令者
  • 派遣元の相談窓口

治療内容を派遣先へどこまで伝えるかについても、まず派遣元へ相談しましょう。

男性側も休暇制度を
利用できる?

不妊治療に伴って仕事を休む必要があるのは、女性だけではありません。

男性側でも、次のような場面で通院・休暇が必要になることがあります。

  • 精液検査
  • 男性不妊外来の受診
  • 採血・超音波検査
  • 採精
  • TESE・micro-TESEなどの手術
  • 夫婦での治療説明
  • 採卵・胚移植日の付き添い
  • 心理カウンセリング

会社独自の不妊治療休暇がある場合は、男性社員も対象か、パートナーの付き添いにも使えるかを確認しましょう。

京都で治療と仕事の両立を
相談できる窓口

京都産業保健総合支援センター

京都産業保健総合支援センターでは、治療と仕事の両立に関する相談を、企業担当者だけでなく、働いている本人からも受け付けています。

両立支援促進員が面談や電話で相談に対応し、本人の同意を前提として、会社と労働者の間の調整や、両立支援プランの作成に関する助言・支援も行っています。サービスは無料で、利用には予約が必要です。

相談できる内容の例は次のとおりです。

  • 会社へ治療をどのように伝えるか
  • 主治医へ何を書いてもらうか
  • 勤務時間をどのように調整するか
  • 会社と治療情報をどこまで共有するか
  • 両立支援プランをどのように作るか
  • 休職・復職時の働き方

すでに退職した方は相談対象外と案内されているため、退職を決める前に相談することが大切です。

京都労働局・総合労働相談コーナー

休暇や勤務制度をめぐって会社とのトラブルが生じた場合は、京都労働局や総合労働相談コーナーへの相談も検討します。

相談例は次のとおりです。

  • 休暇の相談をしたら退職を求められた
  • 上司から不適切な発言を受けた
  • 制度利用を理由に不利益な扱いを受けた
  • 就業規則や労働条件について確認したい
  • 会社との話し合いが進まない

窓口の所在地、受付時間、相談方法は変更される場合があるため、利用時に京都労働局の公式案内を確認してください。

勤務先の産業医・労働組合

勤務先に産業医や労働組合がある場合は、次のような相談ができます。

  • 就業上必要な配慮
  • 勤務時間の一時的な変更
  • 主治医の意見書の扱い
  • 健康情報を共有する範囲
  • 人事へ直接話しにくい場合の調整

会社へ相談する基本的な流れ

STEP1:治療スケジュールを確認する

  • 月に何回程度通院するか
  • 急に決まる診察があるか
  • 採卵・胚移植の見込み時期
  • 麻酔・手術の可能性
  • 一回の通院に必要な時間
  • 治療後に休養が必要か

STEP2:社内制度を確認する

  • 就業規則
  • 休暇規程
  • 給与規程
  • 福利厚生制度
  • 社内ポータル
  • 労働組合の案内

STEP3:利用したい制度を整理する

  • 短時間の通院は時間休を使う
  • 採卵日は一日休暇を使う
  • 治療周期中だけ時差出勤にする
  • フレックスとテレワークを併用する
  • 一定期間だけ短時間勤務にする

STEP4:相談先と共有範囲を決める

  • 直属の上司
  • 人事・総務
  • 産業医
  • 両立支援担当者
  • 労働組合

STEP5:必要な書類を準備する

  • 不妊治療連絡カード
  • 診断書
  • 通院証明
  • 会社指定の申請書
  • 主治医の意見書

STEP6:定期的に見直す

不妊治療は、治療段階によって通院頻度や必要な配慮が変わります。

  • タイミング法から体外受精へ進んだ
  • 採卵周期に入り通院が増えた
  • 手術が必要になった
  • 心身の負担が大きくなった
  • 治療を一時的に休むことになった
  • 妊娠後の勤務へ切り替える

一度決めた勤務方法を固定せず、治療状況に応じて会社と見直しましょう。

不妊治療中の休暇に関する
よくある質問

不妊治療休暇は
法律で義務付けられていますか?

すべての会社に、不妊治療専用の休暇を設けることが一律に義務付けられているわけではありません。

専用休暇がなくても、年次有給休暇、病気休暇、時差出勤、フレックスタイムなどを利用できる場合があります。

有給休暇を時間単位で
利用できますか?

勤務先で時間単位年休が導入され、労使協定が締結されている場合に利用できます。

時間単位で利用できる日数は、一年につき5日以内の範囲で定められます。

会社へ不妊治療と
伝えなければいけませんか?

通常の年次有給休暇を利用する場合などは、治療の詳細まで伝える必要がないこともあります。

ただし、会社独自の不妊治療休暇や両立支援制度を利用する場合は、不妊治療中であることを示す書類を求められる可能性があります。

診断書は必要ですか?

利用する制度によって異なります。

通常の年次有給休暇では不要でも、病気休暇、休職、短時間勤務などでは、診断書や主治医の意見書が必要になる場合があります。

採卵日は何日休めばよいですか?

必要な休養時間は、麻酔の有無、採卵方法、本人の体調、仕事内容によって異なります。

採卵当日の勤務や翌日の仕事について、医療機関へ確認してください。

不妊治療連絡カードを出せば
休暇を取れますか?

不妊治療連絡カードは、治療状況や必要な配慮を会社へ伝えるためのツールです。

提出するだけで、希望する休暇や勤務制度の利用が自動的に認められるものではありません。会社の規程と申請手続きを確認しましょう。

休暇を取ったことで
評価が下がった場合は?

まずは、評価基準、休暇制度の扱い、出勤率の計算方法などを人事へ確認します。

制度利用や不妊治療の相談を理由に不適切な扱いを受けたと感じる場合は、労働組合、社内相談窓口、京都労働局などへ相談しましょう。

有給休暇がなくなったら
退職するしかありませんか?

退職を決める前に、不妊治療休暇、病気休暇、積立休暇、時差出勤、短時間勤務、テレワーク、休職などを利用できないか確認しましょう。

京都産業保健総合支援センターでは、働いている本人からの両立支援相談にも無料で対応しています。

退職を決める前に
利用できる制度を確認しよう

不妊治療中に仕事を休む方法は、一日単位の有給休暇だけではありません。

勤務先によっては、次のような制度を組み合わせて利用できます。

  • 年次有給休暇
  • 時間単位・半日単位の休暇
  • 不妊治療休暇
  • 病気休暇
  • 積立休暇
  • 時差出勤
  • フレックスタイム
  • 短時間勤務
  • テレワーク
  • 休職

会社へ相談する前には、次の点を整理しましょう。

  • どの程度の頻度で通院するか
  • 急に通院日が決まる可能性
  • 利用できる社内制度
  • 制度が有給か無給か
  • 申請に必要な書類
  • 治療情報を共有する範囲
  • 給与・賞与・評価への影響
  • 社内外の相談先

厚生労働省は、不妊治療と仕事との両立支援として、休暇制度に加え、時間単位年休、時差出勤、フレックスタイム、短時間勤務、テレワークなど、柔軟な働き方を整えることを企業へ促しています。

「休むか、仕事を辞めるか」の二択にせず、治療段階に合った休暇と勤務調整を組み合わせ、退職を決める前に社内外の相談先を利用することが大切です。

京都にある不妊治療の
クリニック・病院
おすすめ3選

不妊治療や生殖補助医療に関する高度な専門知識と技術を持つ「日本生殖医学会認定生殖医療専門医」が常勤で在籍しているクリニック・病院の中から、治療の目的別に優れた病院・クリニック3院をご紹介します(2025年3月調査時点)。

体外受精の
相談をするなら
足立病院 生殖医療センター
足立病院 生殖医療センター
引用元:足立病院 生殖医療センター公式HP
(https://www.adachi-hospital.com/infertility/)
おすすめの理由

2001年からの不妊治療による累計妊娠数は3万人以上(2025年4月調査時点)※1。チーム医療による総合力で、35歳未満の方の体外受精(融解胚移植)による妊娠率は53.4%※2(2024年度実績)と全国平均の48.6%※3よりも高い実績です。

妊娠しやすい身体づくりの
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田村秀子婦人科医院
田村秀子婦人科医院
引用元:田村秀子婦人科医院公式HP
(https://tamura-hideko.com/)
おすすめの理由

不妊治療に取り組む患者の妊娠しやすい身体作りをサポートするため、専門薬剤師(ウィメンズ漢方)によるオンライン漢方相談を実施。医師によるタイミング療法の指導などと合わせることで、できるだけ自然に近い治療で子どもを授かることができるよう尽力しています。

男性不妊治療の
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いちおか泌尿器科クリニック
いちおか泌尿器科クリニック
引用元:いちおか泌尿器科クリニック公式HP
(https://ichioka-urological-clinic.com/)
おすすめの理由

男性不妊に特化した日本生殖医学会認定生殖医療専門医が在籍する泌尿器科クリニック。男性不妊治療である精索静脈瘤に対する顕微鏡下手術、無精子症に対する顕微鏡下精巣精子回収術(micro-TESE)などの日帰り手術も可能で、忙しい方でもスケジュールの調整がしやすくなっています。

※1参照元:足立病院「数字でわかる足立病院」https://www.adachi-hospital.com/numbers/
※2参照元:足立病院「体外受精(凍結融解胚移植)による35歳未満の妊娠率(2024年度実績)」https://www.adachi-hospital.com/infertility/achievements/
※3参照元:日本産婦人科学会「ART臨床実施成績データ2022(PDF)」https://www.jsog.or.jp/activity/art/2022_JSOG-ART.pdf