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「フーナーテストで精子が見つからなかった」「頸管粘液が少ないと言われた」と聞くと、「自然妊娠できないのでは?」と不安になる方もいるでしょう。
子宮頸管は、腟と子宮をつなぐ精子の通り道です。排卵期になると、女性ホルモンの影響によって頸管粘液が増え、精子が子宮内へ進みやすい状態になります。
頸管因子とは、頸管粘液の量や性状、子宮頸管の狭窄などによって、精子が子宮内へ進みにくくなっている状態を指します。
従来、頸管因子を調べる方法として「フーナーテスト(性交後試験)」が行われてきました。性交後の頸管粘液を採取し、その中に動いている精子がいるかを顕微鏡で確認する検査です。
しかし、フーナーテストの結果だけで「頸管因子不妊」「自然妊娠できない」と判断することはできません。
検査結果は排卵時期や性交から検査までの時間、男性側の精液所見などによって変わります。また、現在は検査の再現性や妊娠を予測する能力に限界があることも指摘されています。
頸管を精子が通過しにくいことが妊娠を妨げていると考えられる場合には、調整した精子を子宮内へ直接注入し、頸管をバイパスする人工授精(AIH)が治療の選択肢になります。
この記事では、頸管因子不妊とはどのような状態なのか、頸管粘液の役割、フーナーテストの方法と現在の位置づけ、検査結果の見方、人工授精などの治療方法について解説します。
本記事は2026年10月時点の専門学会等の公開情報をもとに作成しています。頸管因子の評価方法やフーナーテストの位置づけは医療機関によって異なります。1回の検査結果だけで妊娠の可能性を自己判断せず、精液検査、排卵、卵管、年齢なども含めて医師へ相談してください。
頸管因子とは、子宮頸管や頸管粘液の状態によって、精子が腟から子宮内へ進みにくくなることで妊娠へ影響する可能性がある状態です。
| 確認したいこと | 基本的な考え方 |
|---|---|
| 頸管因子とは? | 精子が子宮頸管を通過しにくくなる状態 |
| 主な原因 | 頸管粘液の量・性状、頸管狭窄、炎症、薬剤・手術後の変化など |
| 不妊になる? | 精子が子宮内へ進みにくくなり妊娠へ影響する場合がある |
| 主な検査 | 頸管粘液検査、フーナーテストなど |
| フーナーテストは必須? | 日本では行われる場合があるが、国際的にはルーチン検査として推奨されていない |
| 主な治療 | 原因への対応、人工授精(AIH)など |
自然妊娠では、性交によって腟内へ射精された精子が、子宮頸管を通過して子宮へ入り、さらに卵管へ移動して卵子と出会う必要があります。
腟内へ射精
↓
精子が子宮頸管へ進む
↓
頸管粘液を通過
↓
子宮内へ進入
↓
卵管へ移動
↓
卵子と受精
このため、子宮頸管や頸管粘液の状態が精子の通過に適していない場合、妊娠までの過程へ影響する可能性があります。
精子そのものに大きな異常がなくても、排卵期に十分な頸管粘液が分泌されていない、頸管が狭くなっているなどの理由によって、精子が子宮内へ入りにくくなる場合があります。
一方、ASRM(米国生殖医学会)では、頸管粘液の産生や精子と頸管粘液の相互作用の異常が、単独で不妊の主な原因となることはまれとしています。
そのため、頸管因子だけに不妊原因を決めつけず、排卵・卵管・男性因子なども同時に確認することが重要です。
頸管粘液は、月経周期を通して同じ状態ではありません。
排卵が近づいてエストロゲンの分泌が増えると、頸管粘液の量が増え、透明で水分が多く、伸びやすい性状へ変化します。
この変化によって、精子が頸管内を通過しやすくなります。
日本産婦人科医会では、排卵直前の頸管粘液について、量、透明度、伸びやすさである「牽糸性」などを確認するとしています。
排卵期以外の頸管粘液は粘り気が強く、精子が通過しにくい状態になります。
これは異常ではなく、月経周期に伴う生理的な変化です。
そのため、頸管粘液検査やフーナーテストを行う場合には、「排卵直前に検査できているか」が非常に重要です。
排卵期の頸管粘液は、精子が子宮内へ進むための通路になるだけでなく、腟内とは異なる環境で精子が生存し、移動することを助ける役割もあります。
ただし、「頸管粘液の量が多ければ多いほど妊娠しやすい」という単純な関係ではありません。
排卵が近づいても十分な頸管粘液が分泌されなかったり、粘液の性状が精子の通過に適していなかったりする場合があります。
ただし、頸管粘液の状態は月経周期によって大きく変わるため、一度の検査だけで慢性的な異常と判断することはできません。
フーナーテストで精子が少ない・見つからない場合に、特に注意したいのが検査時期です。
排卵前の適切な時期より早すぎたり、すでに排卵後だったりすると、頸管粘液の量や性状が精子の通過に適しておらず、検査結果が不良になる可能性があります。
そのため、必要に応じて経腟超音波による卵胞径やLHの変化などから排卵時期を予測し、検査時期を調整します。
排卵誘発に使用されるクロミフェンクエン酸塩は、抗エストロゲン作用によって頸管粘液が減少する場合があります。
日本産婦人科医会でも、クロミフェンを複数周期使用した際に、頸管粘液の減少や子宮内膜の菲薄化がみられることがあるとしています。
治療中に頸管粘液が減少している場合には、投与方法やほかの排卵誘発方法について医師が検討することがあります。
妊娠を希望しているからという理由で、処方された排卵誘発薬を自己判断で中止しないでください。
子宮頸がんや前がん病変などに対して、子宮頸部円錐切除術を受けることがあります。
子宮頸部の組織を切除するため、手術範囲などによっては頸管粘液の分泌量が減ったり、頸管が狭くなったりする場合があります。
ASRMでも、不妊評価では子宮頸部に対する過去の手術歴を確認することが重要としています。
子宮頸管が非常に狭くなっている状態を頸管狭窄といいます。
精子が通過しにくくなるだけでなく、人工授精や胚移植などでカテーテルを子宮内へ挿入する際に問題となる場合もあります。
過去の子宮頸部手術などが原因となる場合があります。
子宮頸管に慢性的な炎症がある場合には、異常なおりものや性交後出血などを伴うことがあります。
ASRMでは、診察で慢性子宮頸管炎などの頸管病変が疑われる場合には、必要な評価・治療を行うとしています。
ただし、子宮頸管炎があるからといって必ず不妊になるわけではありません。
精液検査では大きな異常がなくても、頸管粘液内で十分な運動精子が確認できない場合があります。
従来は「精子-頸管粘液不適合」などとして扱われてきました。
抗精子抗体などの免疫学的要因が関連する場合もありますが、フーナーテスト不良だからといって抗精子抗体があるとは限りません。
頸管因子があっても、月経や排卵には特に問題がなく、日常生活で症状を感じない場合があります。
性交も問題なく行えるため、不妊検査を受けて初めて頸管粘液の状態などを指摘されることがあります。
排卵期になると透明で伸びるおりものが増える方もいます。
一方、「排卵期なのに伸びるおりものがない」ことを心配する方もいるでしょう。
しかし、おりものの見た目だけから頸管粘液の量・性状や妊娠の可能性を判断することはできません。
原因となる頸管の病気によっては、次のような症状がみられる場合があります。
これらの症状がある場合には、頸管因子だけでなく子宮頸部の病変についても評価します。
頸管粘液検査では、排卵直前に子宮頸管から粘液を採取し、量や透明度、伸びやすさなどを確認します。
日本産婦人科医会では、排卵期の一つの目安として、頸管粘液量0.1mL以上、牽糸性10cm以上、透明な状態を挙げています。
ただし、これらの数字だけから妊娠できる・できないを判定するものではありません。
頸管粘液は排卵時期によって変化するため、正しく評価するには排卵時期の確認が重要です。
経腟超音波では、卵胞の大きさなどから排卵時期を予測できます。
必要に応じて尿中・血中LHなども参考にします。
フーナーテストで頸管粘液内に精子が少なかったとしても、女性側の頸管だけが原因とは限りません。
もともと精液中の精子数が少ない、運動率が低い場合にも、頸管粘液内で確認できる運動精子は少なくなります。
そのため、フーナーテストの結果を評価するときには、男性側の精液検査を合わせて確認することが重要です。
フーナーテストは「性交後試験」「postcoital test(PCT)」とも呼ばれます。
排卵期に性交を行った後、子宮頸管から頸管粘液を採取し、その中に精子が存在するか、動いている精子がいるかを顕微鏡で確認します。
日本産婦人科医会では、頸管粘液が増える排卵直前の時期にフーナーテストを行うとしています。
排卵時期を予測したうえで性交を行い、その後に医療機関で頸管粘液を採取します。
日本産婦人科医会の現在の解説では、性交後3~24時間後に頸管粘液を採取し、顕微鏡で精子数や運動性を確認するとしています。
実際の検査条件や指示は医療機関によって異なるため、受診している施設の指示に従いましょう。
フーナーテストで確認しているのは、性交によって腟内へ射精された精子が、実際に頸管粘液へ到達し、その中で運動しているかという点です。
つまり、精液検査とは異なる視点から、性交後の精子の状態を確認する検査です。
フーナーテストについて調べると、「1視野に○匹いれば正常」など、さまざまな基準を目にすることがあります。
しかし、現在はすべての医療機関で共通して使用される絶対的な正常値が確立しているわけではありません。
日本産婦人科医会によると、WHOラボマニュアル第5版では、性交後9~14時間後に頸管粘液を採取し、直進する精子が1個でも確認できれば異常なしとする基準が記載されていました。
一方、実際には検査時刻や評価方法、正常所見の考え方が施設によって異なる状態でした。
2021年に公表されたWHOラボマニュアル第6版では、フーナーテストについて、現在は臨床検査として行われなくなっているとして記載が削除されています。
そのため、過去の「○匹なら正常」という数字を現在の不妊診療で絶対的な基準として考えることは適切ではありません。
フーナーテストで運動精子が少ない、または見つからなかったとしても、それだけで頸管因子不妊と確定するわけではありません。
検査結果には、次のような条件が影響します。
フーナーテストは排卵直前の頸管粘液が増えている時期に行う検査です。
検査が早すぎたり、すでに排卵後だったりすると、正常な女性でも精子が通過しにくい粘液となっている可能性があります。
そのため、結果が不良だった場合には検査日が適切だったかも確認します。
頸管粘液内で運動精子が少ない理由が、男性側の精子数・運動率にある場合もあります。
「フーナーテストが悪い=女性側に原因がある」と即断せず、男性側も並行して評価しましょう。
排卵時期や性交条件が適切ではなかった可能性がある場合には、別の周期でもう一度確認することがあります。
一方、現在はフーナーテストを繰り返すことよりも、精液検査やほかの不妊検査を確認したうえで治療へ進む医療機関もあります。
日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会の「産婦人科診療ガイドライン―婦人科外来編2023」では、不妊症の原因検索として行う一次検査の一つに「頸管因子検査」が挙げられています。
そのため、日本の医療機関では現在も頸管粘液検査やフーナーテストが行われる場合があります。
ASRMでは、フーナーテストについて、主観的な評価であること、再現性が低いこと、患者負担があること、治療方針を変更することが少ないこと、妊娠できないことを十分に予測できないことなどを理由に、不妊女性のルーチン評価として推奨していません。
現在の位置づけとしては、
のどちらかに単純化するものではありません。
日本では検査される場合がある一方、結果の再現性や妊娠予測能には限界があるため、ほかの不妊検査と合わせて解釈することが重要です。
抗精子抗体とは、精子に対して反応する抗体です。
その中には精子の運動を妨げる抗精子不動化抗体などがあり、妊娠に影響する免疫学的な原因となる場合があります。
フーナーテストで運動精子が確認できない場合に、抗精子抗体が関係している可能性を考えることはあります。
しかし、抗精子抗体検査はすべての不妊患者へ行う初期スクリーニング検査ではありません。
フーナーテスト不良だけで抗精子抗体があると判断することもできません。
抗精子抗体が関係している場合は、「頸管粘液が少ない」という単純な頸管因子とは病態が異なります。
必要性を医師が判断したうえで、免疫性不妊として追加検査や治療を検討します。
頸管因子が疑われる場合も、検査結果だけから全員に同じ治療を行うわけではありません。
| 原因・状態 | 主な対応 |
|---|---|
| 排卵時期と検査時期のずれ | 排卵時期を確認しタイミングを調整 |
| 頸管炎・感染など | 原因に応じた検査・治療 |
| 排卵誘発薬による頸管粘液減少 | 治療方法・使用薬を医師が見直す場合がある |
| 精子-頸管粘液不適合 | 人工授精(AIH)を検討 |
| 頸管狭窄 | 程度に応じ処置・AIHなどを検討 |
| AIHを行っても妊娠しない | 他の不妊原因を再評価しIVFなどを検討 |
排卵時期が合っていなかったなど、検査条件に問題があった可能性がある場合には、排卵時期をより正確に確認しながらタイミング法を行うことがあります。
経腟超音波による卵胞計測、尿中LH検査などによって排卵時期を予測します。
一般的には排卵直前に妊娠しやすい時期があるため、医師の指示に沿って性交のタイミングを合わせます。
頸管因子だけでなく、不妊治療全体では女性の年齢と不妊期間が重要です。
年齢が高い場合や不妊期間が長い場合には、タイミング法だけを長期間続けず、人工授精や体外受精へステップアップすることがあります。
頸管因子に対する治療として、人工授精(AIH)が選ばれることがあります。
その理由は、人工授精では精子を子宮頸管へ通す必要がないためです。
自然妊娠
精子を腟内へ射精
↓
子宮頸管・頸管粘液を通過
↓
子宮内へ進む
人工授精
採取した精液から精子を調整
↓
細いカテーテルを子宮内へ挿入
↓
運動性のある精子を子宮腔へ直接注入
このように、AIHは精子が通過しにくい子宮頸管をバイパスして、直接子宮内へ届けることができます。
日本産婦人科医会では、人工授精の適応として、次のようなケースを挙げています。
頸管因子が妊娠を妨げていると考えられる場合には、AIHが合理的な治療方法の一つとなります。
現在のAIHでは、採取した精液をそのまま子宮内へ入れるのではなく、精子を洗浄・調整します。
運動性の良い精子を回収し、排卵時期に合わせて子宮内へ注入します。
クロミフェンクエン酸塩は、不妊治療で広く使用される排卵誘発薬です。
排卵を促す一方、抗エストロゲン作用があるため、複数周期にわたって使用すると頸管粘液の減少や子宮内膜の菲薄化がみられる場合があります。
日本産婦人科医会でも、クロミフェンは排卵率が高い一方で、頸管粘液や子宮内膜への影響が懸念されるとしています。
頸管粘液が少なくなったからといって、処方されたクロミフェンを自己判断で中止してはいけません。
排卵の状態や使用期間などを確認し、必要に応じて医師が治療方法を調整します。
クロミフェンの影響が問題となっている場合には、患者の排卵障害の種類などに応じて、ほかの排卵誘発法を検討する場合があります。
使用する薬は排卵障害の原因や年齢、これまでの治療経過などから医師が判断します。
子宮頸部円錐切除術では、子宮頸部の一部を円錐状に切除します。
手術範囲などによっては、頸管粘液を分泌する組織が減ったり、治癒後に頸管が狭くなったりする場合があります。
その結果、精子が子宮内へ進みにくくなる可能性があります。
子宮頸部円錐切除を受けた女性でも自然妊娠する方はいます。
「円錐切除歴がある=自然妊娠できない」という意味ではありません。
手術範囲や現在の頸管の状態によって影響は異なります。
円錐切除後の頸管粘液減少・頸管狭窄などによって精子の通過が問題となっている場合には、頸管をバイパスできる人工授精を検討することがあります。
人工授精では子宮頸管をバイパスして精子を子宮内へ届けます。
それでも妊娠に至らない状態が続く場合には、「頸管だけ」が不妊原因だったのかを見直す必要があります。
例えば、次のような要因を再確認します。
ASRMでは、頸管粘液の産生異常や精子-粘液相互作用の異常が単独で不妊の主な原因となることはまれとしています。
AIHを行っても妊娠しない場合には、ほかの不妊因子が隠れていないかを確認することが重要です。
AIHを何回行ったら必ず体外受精へ進むという全員共通の回数があるわけではありません。
女性の年齢、不妊期間、精液所見、これまでの治療回数などから、体外受精へステップアップする時期を判断します。
特に女性年齢が高い場合には、人工授精を長期間繰り返さず早めにARTを検討することがあります。
フーナーテストは検査時期や性交条件、精液所見などによって結果が変化します。
「精子が0匹だったから頸管因子」「フーナーテスト不良だから自然妊娠できない」など、一度の結果だけで治療方針を決めない医療機関を選びましょう。
日本では現在も行われることがある検査ですが、WHO第6版では記載が削除され、ASRMもルーチン検査として推奨していません。
こうした検査の限界を含めて結果を説明してくれることが重要です。
フーナーテスト不良の背景に男性側の精子数・運動率の問題がある場合もあります。
女性側だけではなく、カップル双方を並行して検査できる医療機関を選びましょう。
頸管因子が妊娠を妨げている場合には、頸管をバイパスする人工授精が治療選択肢となります。
タイミング法だけでなく、必要に応じてAIHへスムーズに移行できるか確認しましょう。
頸管因子への対応だけに時間をかけている間にも、女性の年齢による妊孕性への影響は進みます。
タイミング法・AIHを漫然と繰り返さず、年齢、卵巣予備能、不妊期間なども見ながらARTへの移行時期を提案してくれることが重要です。
A.頸管粘液の量・性状や頸管狭窄などによって、精子が子宮内へ進みにくくなることで妊娠へ影響する可能性がある状態です。
ただし、頸管因子だけが不妊の原因とは限らないため、精液検査や卵管・排卵なども確認します。
A.排卵期に性交した後、子宮頸管から頸管粘液を採取し、その中に精子がいるか、運動しているかを顕微鏡で確認する検査です。
性交後試験、postcoital testとも呼ばれます。
A.1回の検査で精子が確認できなかったからといって、自然妊娠できないとは判断できません。
排卵時期、性交から検査までの時間、頸管粘液の状態、男性側の精液所見などによって結果は変わります。
また、フーナーテスト自体の再現性や妊娠予測能にも限界があります。
A.現在、すべての医療機関に共通する絶対的な正常値はありません。
WHOラボマニュアル第5版では、性交後9~14時間後の検査で直進精子が1個でも確認できれば異常なしとされていましたが、第6版ではフーナーテスト自体の記載が削除されています。
現在は検査を行った医療機関の評価方法や、ほかの検査結果と合わせて判断します。
A.あります。
排卵時期のずれ、頸管粘液の量や性状、精子と頸管粘液の相互作用などによって、精液検査が正常でもフーナーテストが不良になる場合があります。
逆に、男性側の精子数・運動率が低いことによってフーナーテストが不良になる場合もあります。
A.排卵期の頸管粘液が少ないことで精子の通過へ影響する可能性はあります。
ただし、頸管粘液量だけで妊娠できるかどうかを判断することはできません。
A.クロミフェンには抗エストロゲン作用があるため、複数周期の使用などで頸管粘液が減少する場合があります。
治療への影響が疑われる場合には医師へ相談し、自己判断で中止しないでください。
A.円錐切除を受けたからといって必ず不妊になるわけではありません。
手術範囲などによっては頸管粘液減少や頸管狭窄が起こり、精子の通過へ影響する場合があります。
必要に応じて人工授精などを検討します。
A.人工授精は子宮頸管を通らず、調整した精子を子宮内へ直接届けるため、精子-頸管粘液不適合などでは合理的な治療選択肢です。
日本産婦人科医会でも、精子-頸管粘液不適合をAIHの適応の一つとしています。
A.最初から体外受精が必要とは限りません。
頸管をバイパスする人工授精で妊娠を目指せる場合があります。
人工授精を行っても妊娠しない場合や、女性年齢、卵管因子、男性因子などほかの条件がある場合には体外受精を検討します。
A.すべての不妊カップルが最初に受ける検査ではありません。
フーナーテストの結果などから免疫性不妊が疑われる場合に、必要性を医師が判断して追加検査することがあります。
A.日本では現在も頸管因子を評価する検査として行われる場合があります。
一方、国際的には再現性や妊娠予測能などの問題から、ルーチン検査として推奨されていません。
受ける場合も結果だけで治療方針を決めず、精液検査や排卵・卵管評価などと合わせて判断することが重要です。
子宮頸管は、腟内へ射精された精子が子宮・卵管へ進むための入口です。
排卵期になるとエストロゲンの作用によって頸管粘液が増え、透明で伸びやすい性状となり、精子が通過しやすくなります。
頸管粘液の量・性状の異常、頸管狭窄、子宮頸部手術後の変化などによって、精子の通過に影響する場合があります。
頸管因子を評価する方法の一つとして、性交後の頸管粘液中に運動精子がいるかを確認するフーナーテストがあります。
日本では現在も検査される場合がありますが、1回のフーナーテストが不良だったからといって、頸管因子不妊や自然妊娠困難と断定することはできません。
フーナーテストは排卵時期や性交から検査までの時間、男性側の精液所見などによって結果が変化します。
また、WHOラボマニュアル第6版ではフーナーテストの記載が削除され、ASRMも再現性や妊娠予測能などの問題から、不妊女性のルーチン評価として推奨していません。
そのため、フーナーテストの結果を見る場合には、精液検査、排卵、卵管、女性年齢などを合わせて評価することが重要です。
頸管の通過が妊娠を妨げていると考えられる場合には、調整した精子を子宮内へ直接注入し、頸管をバイパスできる人工授精が治療の選択肢となります。
一方、AIHを行っても妊娠しない場合には、頸管以外の不妊原因がないかを改めて確認し、年齢や不妊期間に応じて体外受精へのステップアップを検討します。
頸管因子不妊では、「フーナーテストの数字」だけを見るのではなく、精子が子宮へ届きにくいことが本当に妊娠を妨げているのかをカップル全体で評価し、必要な治療を選ぶことが大切です。
京都で不妊治療を検討している方は、フーナーテストだけで原因を決めつけず、女性側・男性側の検査を並行して行い、タイミング法・人工授精・体外受精まで年齢に応じて治療計画を提案してくれる医療機関へ相談しましょう。
主な参考情報
不妊治療や生殖補助医療に関する高度な専門知識と技術を持つ「日本生殖医学会認定生殖医療専門医」が常勤で在籍しているクリニック・病院の中から、治療の目的別に優れた病院・クリニック3院をご紹介します(2025年3月調査時点)。
体外受精を含め、専門医の体制や具体的な治療実績を確認しながら、本格的に不妊治療を進めたい方に向いています。
不妊治療だけでなく、体調や生活習慣、漢方なども含めて妊娠に向けた身体づくりを相談したい方に向いています。
男性側の不妊原因を詳しく調べたい方や、検査だけでなく手術を含めた男性不妊治療まで相談したい方に向いています。
※1参照元:足立病院「数字でわかる足立病院」https://www.adachi-hospital.com/numbers/
※2参照元:足立病院「体外受精(凍結融解胚移植)による35歳未満の妊娠率(2024年度実績)」https://www.adachi-hospital.com/infertility/achievements/
※3参照元:日本産婦人科学会「ART臨床実施成績データ2022(PDF)」https://www.jsog.or.jp/activity/art/2022_JSOG-ART.pdf